どんな本だったかというと「他人とのコミュニケーションをより円滑にするためのテクニック」がいっぱい詰まった本だったわけですよ。
大体どんなことが書いてあるかというと
1 相手を不快にさせずに頼みごとをするテクニック
2 相手に上手に謝るテクニック
3 相手の嘘やはったりを見抜くテクニック
4 他人に好印象を与えるテクニック
5 相手の不平不満を上手く解消させるテクニック
6 相手に感謝されつつ「批評」をするテクニック
といった感じです。
これらを覚えるとどういう時に役に立つか?
例えば、以下の例のように、ケンカするつもりもないのにケンカになってしまったという経験は結構ありませんか?
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夫:「ハァ・・・ただいま。」
妻:「おかえり・・・どうしたの、なんか元気ないような気がするけど」
夫:「別に・・・なんでもないよ」
妻:「会社で嫌なことでもあったの?」
夫:「いいから、なんでもないって言ってるじゃないか!」
妻:「なによッ!人が心配して聞いてのにそんな言い方はないじゃないのッ!」
夫:「余計なお世話なんだよ!おまえなんかにはわかんないんだから黙ってろよッ!」
妻:「何よ!自分は頭が良いような言い方して!そういうあなたの傲慢なところが嫌いなのよ!第一あなただってたいして頭も良くないし要領も良くないじゃないの!だから未だに課長止まりで給料も安くて、こんなボロっちい家にしか住めないんじゃないの!」
夫:「なんだと!俺がどんな思いで働いているのかわかってるのか!家族のためにひたすら働いているっていうのに不満ばっかり言いやがって!少しは感謝したらどうなんだッ!」
妻:「だからそういうあなたの傲慢で自己中心的なところが嫌いだって言ってるでしょ!」
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こういう些細なことが積もりに積もって離婚してしまう夫婦なども結構多いようなので甘く見てはいけませんよね。
妻の方は純粋に夫の元気がないから励まそうと思って何気なく聞いただけなんです。それなのにこのような口論に発展してしまいました。それは何故か?そう、言葉のかけ方に問題があったわけです。
具体的には夫が「別に・・・なんでもないよ」と言った後の妻の発言「会社で嫌なことでもあったの?」というところですね。
何故これがいけないかと言うと「自分の中で決め付けてしまっているから」なんですね。一見「会社で嫌なことでもあったのかなぁ」と推測しているだけなのですが、妻の心の中では「朝はなんともなかったのに会社から帰ってきたら元気がない。ということは会社で何かあったんだ、そうに違いないわ、降格でもさせられたのかしら?」という心理が働いているというわけです。
この本は、そんな日常生活の中での問題点を例に挙げて、どう改善すると上手くいくのか、ということをわかりやすく、且つ専門的に教えてくれます。
ですから、上記のような例に心あたりがある人や「部下とどうも折り合いが良くない」という課長さんクラスの中間管理職の人、「まだ新人で先輩に色々と仕事のこと聞きたいけど、忙しいからすぐに怒られてしまう」という人などにはとても役に立つ本ではないかと思います。
また「悪徳商法の心理」のように、他人を騙そうとしてくる奴を見分けるテクニックなども載っているため、自己防衛の意味でもこういう類の本を読んだことがない人は、一冊家に置いておくと便利ではないかと思います。
おまけの例「他人に快く頼みごとをしてもらう方法」
例えば、自分の代わりにファイルの整理をやってほしいと誰かに頼んでおいたとする。この場合「あれ、どうなった?」とか、「まだやってないの?」などといってはいけない。そんなことを言おうものなら言い訳されるか約束を反古にされるだけである。だからこう言おう。
「手伝ってくれてありがとうね。君はただ手伝ってくれるだけじゃなくて仕事を最後まできっちりやってくれるからほんとに尊敬しちゃうよ」
これなら相手はあなたの期待に沿えるように行動してくれる。何故なら自分という人間に疑問を抱きたくないからだ。つまり「物事を最後までやり遂げる人、頼りになる人」というイメージとして見られたいのである。誰だってわざわざ人から悪いように見られたいとは思わないものである。
もし仕事を投げ出したりしたら「あんなに信頼してくれる人を裏切って、私ってなんてやつなんだろう」と自問しなければならなくなってしまうのだ。
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というような感じです。要するに、「いちいち進行具合などを聞かれるということ=それだけ信用されていないということ」だから相手は嫌な気分になるわけです。「そんなに俺が信用できないのかよ!じゃあやめる!」みたいな人って意外といますよね。
だから「君は何も言わなくたってちゃんとやってくれるから安心だよ」という気持ちを示すことで「うーん、そんなに俺のことを信頼してくれているなんて。じゃあちゃんとやらなきゃ悪いなぁ」という気分になるというわけです。
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